2016-01-01から1年間の記事一覧

「太陽の塔潜入記」(「本の旅人」)

「本の旅人」(2017.1)において、万城目学氏と森見登美彦氏があの「太陽の塔」内部へもぐりこんだ記録が掲載されている。 太陽の塔の内部公開には恐ろしい数の応募者が殺到している、ということだったので、登美彦氏は「これは無理だナ」と早々に諦めて奈良…

『夜行』を読み解くための「10」の疑問

小学館の『夜行』紹介サイトに、 『夜行』を読み解くための「10」の疑問 という新しいコーナーができた。 こちら→ http://www.shogakukan.co.jp/pr/morimi/10Q.html これらの疑問に答えられなければならぬ、ということではありませぬ。 答えられなくても全…

小説新潮(2017.1)

小説新潮 2017年 01 月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/12/22メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 小説新潮1月号に「日本ファンタジーノベル大賞2017 選考委員座談会」と題して、恩田陸さん、萩尾望都さんとの座談会が掲載される…

『夜行』が直木賞の候補となる。

『夜行』が直木賞の候補になった。 『夜は短し歩けよ乙女』から十年ぶりのことである。 それにしても急に色々なことが動く。 森見登美彦氏は落ち着かず、奈良盆地の底をうろうろしている。 「春を待たずに燃え尽きてしまうのではないか?」 と関係者は心配し…

「夜は短し歩けよ乙女」劇場アニメ映画化

公式サイト http://kurokaminootome.com/ 「出世作」と呼ばれるものがある。 『夜は短し歩けよ乙女』は間違いなく出世作である。 この作品は薄暗い四畳半世界に天から射しこんできた一条の光というべきであった。もしこの作品が存在しなかったら、登美彦氏は…

森見登美彦氏、右往左往する。

ダ・ヴィンチ 2016年12月号出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2016/11/05メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 雑誌「ダ・ヴィンチ」において、森見登美彦氏の十周年記念おわり記念特集がおこなわれている。登美彦氏のインタビュー、能登麻美子…

「十周年記念企画」と「王様のブランチ」について

そろそろ『夜行』が全国の書店へ行き渡りつつあるという。 森見登美彦氏はどちらかといえば明朗愉快な作品のものが多い。考えてみれば『きつねのはなし』は十年前の作品なのである。しかし『きつねのはなし』の原形となった作品はさらに時間をさかのぼって、…

『ぐるぐる問答 森見登美彦氏対談集』(小学館)

ぐるぐる問答: 森見登美彦氏対談集作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る 坂崎千春さんの手による鹿男登美彦氏が目印の対談集である。 こちらも『夜行』と同時に書店にならぶ予定で…

『夜行』(小学館)

夜行作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (36件) を見る 森見登美彦氏の十周年記念作品『夜行』が刊行される。 10月25日頃から全国の書店にじわじわと姿をあらわす予定である。 しばしば登美彦…

森見登美彦×前野ひろみち特別対談

星海社の編集者H林氏の陰謀によって、森見登美彦氏は前野ひろみち氏と対談することになった。 そのギクシャクした顛末が記載されているのがコチラである。 小説の一部分も試し読みができる。 http://sai-zen-sen.jp/sa/rambo/ 『ランボー怒りの改新』に収め…

『夜行』出版にともなうサイン会についてのお知らせ

夜行作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (36件) を見る 十月二十七日頃、森見登美彦氏の新刊『夜行』が発売となる。 それにともない、下記書店にてサイン会が開催される予定である。 ・紀伊國…

「シャーロック・ホームズの凱旋」(「小説BOC」)

中央公論社の文芸誌「小説BOC」(10月19日発売)において、森見登美彦氏の連載「シャーロック・ホームズの凱旋」が始まる。 第一回は「赤毛連盟(前篇)」である。 よく考えてみれば、2011年の全連載大破綻事件以来、登美彦氏が連載っぽい連載に乗り出すのは…

「チーズかまぼこの妖精」(「たべるのがおそい」)

「たべるのがおそい」という不思議な名前の本があるという。 日本ファンタジーノベル大賞の先輩である西崎憲さんから依頼があり、 「わがままに書けばいいと思うよ!」 ということであったので、 「なるほど。それならわがままに書こう!」 と登美彦氏がわが…

『作家の口福 おかわり』(朝日文庫)

作家の口福 おかわり (朝日文庫)作者: 朝井リョウ,ほか出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2016/09/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 森見登美彦氏は、月に一度、研究室時代の先輩と飲みにいく。 行く先は京都市内の賑やかな居酒屋であ…

「有頂天家族2」制作決定

有頂天家族 二代目の帰朝作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/02/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (37件) を見る 【早期購入特典あり】 有頂天家族 Blu-ray Box (生原画1枚付)出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2017/03/…

森見登美彦氏、アフタートークへ出かける。

ヨーロッパ企画の人たちからお誘いがあったので、森見登美彦氏は出かける模様である。 10月6日の大阪公演のあと、上田誠氏やミシマ社の人と話をする。 http://www.europe-kikaku.com/ ヨーロッパ企画の本 我々、こういうものです。作者: ミシマ社編出版社/メ…

『ヨーロッパ企画の本 我々、こういうものです。』(ミシマ社)

森見登美彦氏が「ヘンテコなシステムと遊ぶ人たち」という文章を書いている。ヨーロッパ企画の面白いと思うところについて。また、上田誠氏と登美彦氏の似ているところ、似てないところについて。 先日、小説家の万城目学氏が新刊『バベル九朔』のプロモーシ…

森見登美彦氏、『夜行』を書き終える。

森見登美彦氏は、ようやく『夜行』を書き終えた。 『夜行』は「旅先の夜」にまつわる物語で、『きつねのはなし』から十年ぶりの怪談連作となる。「夜行」とは夜行列車の夜行であるかもしれず、百鬼夜行の夜行であるかもしれぬ。 この作品を書き上げるまで、…

『聖なる怠け者の冒険』(朝日文庫)

聖なる怠け者の冒険 (朝日文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2016/09/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (8件) を見る 森見登美彦氏が散歩していると涼しい風が吹いてきた。 「空は夏、風は秋」 登美彦氏はなんとなく詩人風の…

前野ひろみち氏『ランボー怒りの改新』(星海社FICTIONS)

ランボー怒りの改新 (星海社FICTIONS)作者: 前野ひろみち,KAKUTO出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/08/11メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る ランボー [Blu-ray]出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジ…

森見登美彦氏、北野勇作氏『カメリ』文庫解説を書く

カメリ (河出文庫)作者: 北野勇作出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/06/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る アメリ [Blu-ray]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日: 2010/08/25メディア: Blu-ray購入: 3…

作家と楽しむ古典 第4回「竹取物語」

森見登美彦氏が東京へ出かけて『竹取物語』について話すという。 「講師」という響きは何か重々しいものを登美彦氏に感じさせる。登美彦氏が喋るのだからそんな重々しいことになるはずはないのである。だからといって「軽々しい」というと『竹取物語』に対し…

舞台『有頂天家族』無料放送

舞台「詭弁・走れメロス」が再演されるということもあり、こんな放送があるという。というわけでお知らせである。 - ◆森見登美彦原作舞台 七変化音楽劇『有頂天家族』(2014年1月本多劇場) アメーバフレッシュ無料放送! 舞台 青春音楽活劇「詭弁・走れメロ…

お知らせ色々

万城目学氏が分厚い新刊を出したりするのを横目で見ながら、森見登美彦氏はえんえんと次作の支度をしているのである。 登美彦氏はずっと『夜行』の世界で暮らしている。 夜明けは二度と来ないのではないか――そんな絶望に駆られる。 主観的には怠けているわけ…

『まいにち有頂天! 日替わり31のことば』 (幻冬舎文庫)

まいにち有頂天! 日替わり31のことば (幻冬舎文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/02/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 暢気な狸たちの絵に、『有頂天家族』シリーズから選んだ31の言葉を添えた本である。 ポスト…

年頭之感

謹賀新年 実りの少ない一年の「年越し」は切ない。 自分には年を越す資格がないように感じられ、できることならば2015年の大晦日に立て籠もりたくなる。しかし紅白歌合戦と「ゆく年くる年」の残酷なリレーは、実りない一年を過ごした小人の背を容赦なく小突…