『ぐるぐる問答 森見登美彦氏対談集』(小学館)

 


 坂崎千春さんの手による鹿男登美彦氏が目印の対談集である。
 こちらも『夜行』と同時に書店にならぶ予定である。


 対談相手は、
 劇団ひとりさん
 万城目学さん
 瀧波ユカリさん
 柴崎友香さん
 うすた京介さん
 綾辻行人さん
 神山健治さん
 上田誠さん
 羽海野チカさん
 大江麻理子さん
 萩尾望都さん
 飴村行さん
 本上まなみさん
 綿矢りささん
 そして2003年に『太陽の塔』を出版したばかりの登美彦氏。
 以上のような方々である。


 ずいぶん以前の対談もあるので、もはや「小さな歴史」を感じさせるものとなっている。
 このたび収録を許可してくださった対談相手の皆様に登美彦氏は深く感謝している。そして「申し訳ない」と思っている。なにしろ十周年企画が延長したということは、この対談集の出版も延期されたということで、かなり長い間にわたってこの対談集は「出るのか出ないのかハッキリしろ」という宙ぶらりん状態にあったからである。ようやく出版の運びになって、「これ以上、みなさんに迷惑をかけなくて済む」ということが登美彦氏は嬉しい。
 せっかくの同時刊行であるから、『夜行』とあわせてお買い上げいただければ幸いである。
 『夜行』の不気味さを中和するのに役立つかもしれない。


 

夜行

夜行