小説新潮(2017.1)

 

小説新潮 2017年 01 月号 [雑誌]

小説新潮 2017年 01 月号 [雑誌]


 小説新潮1月号に「日本ファンタジーノベル大賞2017 選考委員座談会」と題して、恩田陸さん、萩尾望都さんとの座談会が掲載される。
 森見登美彦氏は13年前の2003年、『太陽の塔』という小説で日本ファンタジーノベル大賞を受賞して世に出た。あたりまえのことだが、そのときはまさか自分が選考委員になる日がくるとは思っていなかった。
 自分が選考委員であるという事実が登美彦氏にとってはすでにファンタジーである。そして恩田さん萩尾さんと、新潮社の重厚な会議室の長いテーブルをはさんで座談会をするという経験もファンタジーっぽい。そんなことがあり得るのだろうか。あの座談会はマボロシだったのかもしれないと登美彦氏が思い始めたとき、掲載誌が送られてきたのでマボロシではなかったと判明した。
 2003年、日本ファンタジーノベル大賞が登美彦氏の運命を決めた。
 「君は妄想しててよし」
 登美彦氏はそのような「お墨付き」をもらったと思いこんだわけである。


 日本ファンタジーノベル大賞2017
 http://www.shinchosha.co.jp/prizes/fantasy/