登美彦氏、twitterを始める。


 森見登美彦氏の日誌の更新をお知らせするtwitterを開始した。
 森見登美彦 (@Tomihiko_Morimi) | Twitter


 この日誌「この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ」は、「今にも更新が途絶えそうなのになかなか終わらない」という感じで続いてきた。
 どれだけの人が読んでくれているのかも分からない。
 そのように曖昧で非積極的な姿勢が、むしろ今はたいへん大事だと筆者は信じているのである。


 しかし先日、万城目氏や綿矢さんとのイベントを告知する際、「こんなふうにイキナリ告知したからといって、読者にちゃんと届くだろうか」と登美彦氏は心配した。
 結果として、ちゃんとお客さんは来てくれた。
 「ありがたいことである!」
 しかし、同じ幸運が続くとはかぎらない。
 この日誌はちっとも更新されないかと思えば、なんの前触れもなくお知らせが出たりして、読者が「こいつは用心しておかないと」と真剣になるやいなや、なんの意味もない更新があったりなかったり、そして忘れた頃を狙い澄まして重要なお知らせが出るのだ。そんな意地悪をしていれば、いずれ読者が愛想をつかす。こいつはいけない。
 そういうわけで、このたびのtwitter開始となった。
 「それにしてもこの『情報』というものが溢れて溢れていやんなっちまう世の中に、さらに余分な情報を付け加えるとは申し訳ない」
 登美彦氏は忸怩たる思いであるという。
 「しかしもう、しょうがない!」


 さて、もしも登美彦氏がtwitterでぷつぷつ呟き始めたら、この日誌の更新はさらに滞るだろうし、小説の暗礁を乗り越えることはできなくなるだろう。呟くことに全精力を吸い取られ、「本業:呟き屋」というものになりかねない。それは登美彦氏の望むところではない。登美彦氏に必要なのは集中力である。
 twitter氏には申し訳ないけれども、登美彦氏はそちらでは黙っている。
 その点については皆様お許しください。