登美彦氏、親孝行する。


 森見登美彦氏は御両親の誕生祝いをしていなかった。これではいかんと登美彦氏は思い、令妹と手を結んで、今宵御両親にフランス料理を御馳走したということである。息子の鑑と言うべきこの美しき行いを日本全国ツヅウラウラに知らしめ、ただでさえ高すぎて持て余し気味の好感度をさらにUPさせるべく、こうして報告する次第である。登美彦氏はワイン一杯で酔っ払って、茹で蛸みたいになり、フランス料理店の中をふわふわ浮遊した。そして、こうして親孝行ができるならば「進まぬ執筆など何のソノ!」と妙な開き直り方をした。どうせ明日になれば焦るくせにイイ気なものだと、関係者は語る。