サイン会の御礼と宣伝

  
 有頂天家族 二代目の帰朝


 「先日のサイン会ではありがとうございました」
 と、森見登美彦氏はぷつぷつ御礼を述べている。
 大阪グランフロント紀伊国屋書店桂川イオンモール大垣書店のサイン会は無事に終了した。遠くは九州や四国から海を渡り、あるいは東京のサイン会を逃してわざわざ関東から来たという方もあった。登美彦氏は感謝するほかないのである。そしてお手紙や、触るとぷにぷにするへんな狸とペンギンの置物や、「有頂天家族」の絵を描いた大きなカマボコなど、不思議なる贈り物をたくさんいただいた。
 そういえば桂川イオンモールでは、『美女と竹林』に登場する御尊父と御母堂、そして「ちいちゃん」がやってきた。『美女と竹林』執筆当時はうつ伏せでモゾモゾするばかりであった「ちいちゃん」も、すっかりお嬢さんになっていたのである。
 そして今週末は東京と横浜でサイン会が開催される。
 「お手やはらかにお願いします」
 と、登美彦氏は言っている。
 以下は宣伝――。 

 
 憤死 (河出文庫)


 綿矢さんの新しい文庫本である。
 登美彦氏が解説を書いている。とても怖い小説である。
 あんまり解説がむずかしかったので、登美彦氏は今年の年末年始をひやひやしながら過ごし、しまいにはおのれの無能ぶりに憤死しそうになったという。(この「憤死」という言葉の使い方が正しいかどうかは不明である)。

 
 パピルス 2015年 04 月号 [雑誌]


 こちらには綿矢さんとの対談、「有頂天」に関するインタビューのほか、
 「『有頂天家族』第二部刊行遅延に関する弁明」が掲載されている。
 登美彦氏がせっせと言葉を尽くし、「言い訳の向こう側」へ果敢に挑んでいる。


 
Outside of Melancholy(初回限定盤)(Blu-ray Disc付)


 こちらは登美彦氏の仕事ではないが、アニメ「有頂天家族」でお世話になったfhanaの方々の新作である。登美彦氏は先日東京へ出かけたとき、思いがけずこのCDをいただいて懐かしくなったという。
 「fhanaの方々はお元気であろうか」
 登美彦氏は呟く。
 「ケビン氏は今日もまたいろいろな音を出しておられるのだろうか」