森見登美彦氏は昨日早朝4時、締切・ペンギン・次郎を倒した。
机に向かう合間に『3月のライオン』を読み返しながらの苦しい戦いであった。
「棋士たちの苦しみに比べれば…」
登美彦氏はそんなことをつぶやいてみたが、
そもそも棋士のような選ばれし者ではないので、
箸がころがってもしんどいのであった。
やがて真っ白に燃え尽きた登美彦氏がペンギンを夜空に投げる。
ペンギンの行く末を心配するあまり夜も眠れずうごうごしていた小囃子氏がそれを受け取る。
朝のリレー。
小囃子氏が朝の街に向かって合掌していたとき、
登美彦氏は寝床でキリンの夢を見ていたという。
完成が危ぶまれたが、登美彦氏の10番目の子どもは5月ごろに誕生する模様である。
名付けて『ペンギン・ハイウェイ』という。
「おもしろいかどうかはひとまず措いて、我が人生に悔いなし」
登美彦氏は言っている。
その夜、登美彦氏は羽海野チカ氏と対談をした。
羽海野さんとは二度目の対面である。
一度目は神山監督がいっしょであった。
登美彦氏は脳の谷間にペンギンが詰まっていたので、
上手にしゃべられなかったようであるが、
ふだんもあまり上手にしゃべっていないので、
問題ではないかもしれない。
しかし、ペンギン執筆の合間に『3月のライオン』を読み返していたことを言うのを忘れたことは、登美彦氏を残念がらせた。
したがってここに書いておく次第である。
羽海野さんにはたいへん褒められたうえ、
対談後、登美彦氏は生まれたての新刊『3月のライオン』をもらった。
もったいないことである。
「ともかく島田八段には胃を大事にしてもらいたい」
登美彦氏は述べている。

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