恋文の技術 第六話「続・私史上最高厄介なお姉様へ」
これは守田一郎による犯行声明であります。
パソコンの在処を教えて欲しければ、以下の要求にこたえよ。
一、守田一郎を顎で使わない
二、朝と晩には必ず守田一郎のおわします方角に向かって礼拝する
三、「おっぱい上映会は小宮君の発案だったらしい」と、自然に伊吹さんへ伝える
以上。
どれほどいちゃいちゃした恋人同士もやがて別離の時を迎え、長年の親友は袂を分かち、幸福で慎ましい片想いもいずれ終わる。紗羅双樹の花の色は盛者必衰のことわりをあらわし、猛き者も風の前の塵と同じように滅びるのであります。
大塚緋紗子絶対王政もまたその例にもれず。
伊吹さんの件で私の誇りを傷つけた罰です。
合掌
守田一郎
大塚緋沙子さま