うかうかしているうちに、
『四畳半タイムマシンブルース』、
本日からカドブンにおいて掲載開始である。
五月、六月、七月の三ヶ月にわたって連載される。
森見登美彦氏の小説『四畳半神話大系』およびヨーロッパ企画の舞台「サマータイムマシン・ブルース」に基づく。ようするに明石さんや「私」、小津や樋口氏や羽貫さんや城ケ崎氏という『四畳半神話大系』のキャラクターたちが「サマータイムマシン・ブルース」をやればどうなるか、という素朴な発想である。
『四畳半神話大系』は十六年前の作品であり、湯浅政明監督によるテレビアニメでさえ十年前。すでに不惑を過ぎた作者としては今さら四畳半世界へ戻るのも気恥ずかしく、「満を持して」などというべきタイミングも逸している。何もかもが手遅れだ。しかし思いついてしまったのだからしょうがない……しょうがないのである……。
ヨーロッパ企画の上田誠氏には「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギン・ハイウェイ」のアニメ化でたびたびお世話になってきた。今回の企画はいわばその「恩返し」を、遅ればせながら目指したものである。うまくできたかどうかはともかくとして。
あわせて原典も楽しんでいただければ幸い。
とはいえ、原典を知らなくても本作を読むにあたって支障はない。