筆者はそろそろ登美彦氏の近況を報告すべきだと考える。
一方で、登美彦氏は「まだ早すぎる」と述べる。
意味ありげな微笑を浮かべて。
こういう場合、何か恐るべき隠し球的なるもの、すなわち満を持して発表されるやいなや万人の度肝のを抜くことウケアイといった、巨神兵的なものがあってしかるべきである。
そうとも。
登美彦氏ならばきっとやってくれる。
筆者はそう信じて、この日誌を更新することを怠ってきた。
いつまで待っても、隠し球は現れなかった。
ただ登美彦氏はぼんやりしているのであった。
『聖なる怠け者の冒険』が完成するのか、と思われたが、いっこうに完成しない。何かの連載が完結するのか、と思われたが、それも完結しない。
ただ一切が過ぎていくのである。
そのくせ登美彦氏は悠揚迫らざる態度で、「しゃべくり007」を見たりしている。
つまり、日誌を更新しないことには何の意味もなかったのである。
それは登美彦氏の悪名高い趣味にすぎなかったのである。
なんということであろうか。
筆者は怒りを禁じ得ない。
禁じ得ないので、とくに報告することはないが、こうして日誌を更新してみた。
登美彦氏にはもう少し書くにあたいする冒険的日常を送ってもらいたいものだと、筆者は切に願うものである。
さようなら。さようなら。