- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/08/21
- メディア: 単行本
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森見登美彦氏はあまりに慌ただしい日々を送っていたので、我が子が誕生することをお知らせするのを忘れていた。
反省すべきである。
8月20日頃から書店にならぶであろう。
「しかし・・・この七番目の子どもは・・・」
登美彦氏は呟く。
「いくらページをめくっても、登美彦氏登美彦氏登美彦氏登美彦氏登美彦氏・・・出てくるのは登美彦氏ばかりである。そんなふうに出しゃばってきて、何をするのかと思えば竹を刈る。『そうか竹を刈るのかそれでどうする?』と思って油断していると、本当に竹しか刈らない。ここで『おいおいマジかよ竹を刈るだけか』と思う人間は甘いのである。ついには竹を刈りさえしなくなる。埋め合わせに蘊蓄を語りだしてもあとが続かない。感動実話かと思えば感動しない、しかも実話ですらない。山もなければ谷もない。驚愕の展開も、荒唐無稽な風呂敷畳みも、アッと驚くオチもない。大団円は捏造だ。せめて実益があるかと思えばそれもない。いったいおまえは何者だ!!」
「無益で楽しい文章だよ」
七番目の子どもがこたえる。「そうだとも、父さん」
「無益であることは認めよう」
登美彦氏は首をかしげる。
「・・・しかし楽しいのか?俺が楽しいだけではないのか?」
「え?それじゃダメなの?」
ちなみに登美彦氏はサイン会を行うということである。
(※問い合わせ先に間違いがありましたので訂正しました。申し訳ありません)
『美女と竹林』刊行記念 森見登美彦氏サイン会
9月27日(土)15時より 先着100名様
京都の大垣書店烏丸三条店にて
問い合わせ:075−212−5050
※新刊お買い上げのお客様、限定100名様に整理券を差し上げます。